【もし、当たり屋を相手に交通事故を起こしてしまった場合でも、 慰謝料の支払いや賠償をしなきゃいけないの?】
① 刑事罰として懲役刑・罰金刑に処される
② 行政処分として免許取り消し・免許停止の処分をされる
③ 民事賠償として高額の慰謝料を請求される
一瞬の不注意で人生を台無しにしてしまう可能性が高いのが交通事故の恐ろしさです。
しかし、交通事故ではねてしまった相手がもし故意の被害者や当たり屋の可能性が高い相手だった場合はどうなるのでしょうか?
【賠償の義務は発生するのでしょうか?】
はねてしまった相手が故意や当たり屋だったとしても、相手に償いや賠償をしなければいけないのでしょうか?
「故意による被害者」「当たり屋」の判断基準にもよりますが、相手が明らかな故意でわざと自分から車にぶつかってきた場合、損害賠償責任や刑事責任を負わなくて済む可能性はあります。
交通事故の損害賠償責任には
① 不法行為責任
② 運行供用者責任の2つがあります。
不法行為責任についてですが、この責任が認められるには、『運転者に故意・過失があること』が条件になります。
相手が自分から故意にあなたの車にぶつかってきた場合、運転手は被害者の行動を予測することは困難ですし、予測できたとしても衝突を回避するのが難しいといえます。
その為、不法行為責任を負わなくて済む交通事故案件もあります。
運転共用者責任ですが、この責任を正当に拒否するには以下の条件を満たす必要があります。
1. 運転手が注意を怠らずに運転していたこと
2. 被害者に故意・または過失があったこと
3. 車に故障や欠陥がなかったこと
相手が自分からぶつかってきたのなら1と2の条件は満たせますので、3が証明できれば、責任を負う必要はなくなります。
不法行為責任、運行供用者責任どちらの責任も逃れることができます。最大のポイントは、『被害者が自分からわざとぶつかってきたこと』を証明できるかどうかがカギとなります。
【相手が、当たり屋かどうかの見分け方、そして正しい対処法は?】
正直、間違いない見分け方と言うとそのような見分け方はありませんし、これというリスクヘッジの方法もないでしょう。
しかし、不当な被害者に当たってしまった場合に、被害者が警察を呼ばないでその場で現金のやり取で示談することを執拗に求めてくる場合は相当疑わしいと思われます。
そのため、対処法としては、
・絶対に警察を呼び事実をきちんと話すこと
・事故の被害者や相手と直接話しをしないこと
・事故対応は保険会社または交通事故に精通している弁護士に委ねること
が大事となります。
相手が当たり屋だと主張しても警察は基本、証拠が無ければ何もしてくれませんし、
警察が加害者の民事責任や刑事責任を決めるものでもありませんので、警察には事実のみを端的に説明するのがよいと思われます。
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2019.10.09
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