年末年始は交通事故に要注意②忘年会・新年会帰りの深夜運転
今回は、忘年会・新年会帰りの深夜運転で交通事故が発生する要因をお伝えするとともに、会社が開催する忘年会や新年会帰りの事故は労災になるのか解説していきます。
忘年会・新年会帰りは交通事故に注意しよう
新年会や忘年会帰りに運転する場合は、交通事故に特に注意しなければなりません。年末年始は気持ちがはやり、注意力が散漫になりやすい時期です。加えて忘年会や新年会帰りとなれば、いつもよりも気持ちが浮かれてしまっているでしょう。こんなときは交通事故が起きやすくなるため、いつも以上に安全運転を心がける必要があります。
また、忘年会・新年会帰りは深夜になることがほとんどでしょう。交通事故(人身事故)自体は日中に発生するケースが多いのですが、死亡事故だけを見てみると夜間の方が多く発生しています。つまり、深夜運転は日中よりも、重大な交通事故を引き起こす可能性が高いということです。
さらに、お酒が提供される忘年会や新年会においては、飲酒にまつわるトラブルにも要注意です。飲酒運転による交通事故は忘年会シーズンの12月に多く、飲酒なしと比べ死亡事故の割合が非常に高くなります。お酒を飲んだら運転しない・させないを周知徹底することが大切です。
深夜運転で交通事故が発生する要因
深夜運転で交通事故が発生しやすくなる要因は次のとおりです。
●スピードの出し過ぎ
日中と比べると深夜は自動車の通行量が少なく、特に直線道路では思わずスピードを出し過ぎてしまうケースがあります。スピードが出ている自動車は直前で歩行者を発見してもブレーキが間に合わず、さらに加速によってぶつかったときの衝撃力が強いため、死亡事故につながりやすくなります。
●居眠り運転になりやすい
眠気に襲われやすい深夜運転は、居眠り運転を引き起こす可能性があります。居眠り運転の場合、ブレーキを一切踏まずに前方車両に追突したり、センターラインからはみ出て対抗車両と正面衝突したりと、重大な事故を起こしやすくなります。
●日中よりも危険を見落としやすい
周囲が真っ暗になる深夜運転は日中よりも危険を見落としやすく、歩行者や障害物の発見が遅れてしまいます。スピードの出し過ぎと同様に、直前で歩行者を発見してもブレーキが間に合わずにはねてしまう危険性があります。
また、忘年会・新年会シーズンには、路上寝込みによる死亡事故が急増します。路上寝込みは夏場の時期だけではなく、忘年会や新年会の参加者が酔っ払って道路上に寝転んでしまうなど、冬場でも発生することがあるのです。
道路上に人が寝ていることは想像しにくいかもしれませんが、路上寝込みによる死亡事故は実際に発生しています。対向車両とすれ違ったり前方車両の後方についたりするとき以外は、自動車のライトを上向きにしておきましょう。
忘年会や新年会帰りの交通事故は労災になるのか
会社が開催する忘年会や新年会に参加し、その帰りに交通事故に遭った場合は労災になるのでしょうか。
まず、労災(労働災害)とは、従業員が業務中に被ったケガや病気などの災害に対して補償する制度のことです。大きく「業務災害」と「通勤災害」に分けられ、業務災害は業務中に起きた災害、通勤災害は通勤中や職場から自宅に帰宅する途中に起きた災害をいいます。
労災が認められるには、災害が業務上生じたものであり、なおかつ「業務遂行性」と「業務起因性」の両方を有する必要があります。忘年会や新年会帰りに起きた交通事故が労災認定を受けるには、その忘年会や新年会が業務の一環であること、参加について会社からの業務命令があることなどが重要になると考えられます。
個々の事例によって判断は異なるため、忘年会・新年会帰りの交通事故が労災認定されるかどうか一概には言えません。過去の判例を見ても、労災認定されたケースもあればされなかったケースもあります。なお、二次会においては任意参加とみなされるため、労災認定は難しいでしょう。
まとめ
忘年会や新年会帰りは気持ちが浮かれやすく、いつも以上に安全に気を配りながら運転する必要があります。深夜運転はついスピードを出し過ぎてしまい、歩行者や障害物に気づくのが遅くなることも考えられます。路上寝込みによる死亡事故も多くなるため、対抗車両が来ないときは自動車のライトを上向きにしておきましょう。
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